SLOC Sea lines of communication 2019 10 19

 ニュースによると、日本政府は、
海上交通路(Sea lines of communication)の安全確保のために、
海上自衛隊の護衛艦を中東海域に派遣する方向で調整を進めるという。
(2019年10月19日当時)
 さて、英語に翻訳された場合を想定して、言葉の言い換えをしましょう。
「自衛隊」という言葉は、外国人が見れば、「自警団」のことかと思ってしまうので、
「海上自衛隊」とは、海軍のことを意味しています。
 次に、これまた誤解を招きやすいでしょうが、
「護衛艦」とは、駆逐艦のことです。
 さらに、やっかいなことに、日本の場合は、
「護衛艦」という言葉の中に、
「いずも」のようなヘリコプター空母も含まれます。
 外国人からすれば、
「ヘリコプター空母が、なぜ護衛艦なのか」と思うでしょうが、
これは、言葉のマジックでしょう。
 次に、「方向で調整を進める」というところがわかりにくいでしょう。
外国人は、「安全保障の話なのに、なぜ方角の話が出るのか」と思うでしょうが、
この場合の「方向」とは、方角の話ではありません。
 さらに、「調整を進める」という言葉も、役人の専門用語なので、
外国人には、何を言っているのか、わかりにくいでしょう。
 日本政府も、日本の政治家も、「詩人」なので、
結局、何が言いたいのか、外国人には、わからないでしょう。
 そもそも、「詩」とは、「曖昧さ」を残すことが重要であり、
読む人によって、何通りも解釈ができるのが、「詩」の醍醐味です。
しかし、さすがに、政府の言葉が「詩」では、まずいか。
 私が、このニュースを読んで解釈したところでは、
日本政府は、海軍の駆逐艦を中東海域に派遣する可能性が高い。
ただし、中東海域が安定すれば、駆逐艦を派遣しない場合があるということです。
 もちろん、日本政府の国家安全保障会議の人たちは、「詩人」なので、
このニュースを読んで、私の解釈とは違う解釈をする人もいるでしょう。
それが、「詩人」の狙いです。
 さて、中東へ派遣する「護衛艦」は、ヘリコプター空母がよいでしょう。
日本がヘリコプター空母を派遣することで、
この海域で活動する諸外国の海軍にとって、
日本のヘリコプター空母が「旗艦」や「母艦」のような役割を担うでしょう。
アメリカから見れば、「日本は、やっと一人前になった」と見るでしょう。

















































































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